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姥捨て山

ふきだまりのまち

オーダーメイド殺人クラブ

読んだ 日常

 

オーダーメイド殺人クラブ (集英社文庫)
 

 誰もが中学生の時に一度は患ってしまった中二病とか(特に、ヒロインの「わたしはほかの子とはちがう」と少し高いところからものを見ているところとか)、一度は食らったことがあるだろう仲がよかったと思っていた人からの爪弾きとか、善意が空回りして子供社会の中で大きな迷惑を被ってくる先生とか。

血みどろに興味をもった中学生が殺して欲しいとクラスの冴えない男子にお願いする。一週間くらい世間を騒がせるような、そんな大きなニュースになるような死に方で殺してくれと頼む。なんだかんだで理由を付けて、死から逃げようとする女の子と、思い切り相手を突っぱねて相手を殺さずにいようとする男の子の少し甘酸っぱい青春のお話だった。年を取ってしまえばそんなこともイタイ思い出として終わるのかもしれないけれど、たしかにそこには初恋とか色々なものが血みどろの中にごっちゃごちゃに詰まっているような話。そんな経験をほんの少しだけ運んできてくれるようなお話だった。

綺麗な青春ストーリーというわけでもなければ汚い青春というわけでもなく、どこにでもありがちな青春の少しイタイ一ページ。

ラストはほんの少しだけ切ないけど温かくていい話だった。冴えない男の子の徳川くんが、えっちゃんに伝えた恋の話がすごく温かい。